20日(金)、香山リカさんをお迎えしてセミナーを開催しました。

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香山さんのお話を聞きたい!と言い出したのは他ならぬ私です。

複数の著作はもちろん、各種媒体での発言に触れるたび、どこかしら常に「余白」や「伸縮性」みたいなものを感じる部分があったからです。

とにかく「断言」に接したことがないという印象です。

何を語っても曖昧だ、というのではありません。

真摯に物事を考えると、メディアが大好きな「一刀両断」で結論を出すことは無理、というより乱暴で、
グレーゾーンを注視することがとても重要なのではないかと、そんなことを考えさせられるのです。

例えば、セミナーでは「人物の評価が収入の多寡でなされやすいのは、わかりやすい分、怖さもある」という見解に対し、「人を評価する物差しは沢山あった方が良い」とおっしゃっていました。

「物差しはズバリ3つです!」と即答するとウケが良さそうな気もしますが、断じてそんなことはおっしゃらないわけです。

他のテーマについても同様で、(独りよがりかもしれませんが)わが意を得たり、と感じたものです。

私見ですが、facebook等で感想があまり書かれていないのは、短文で総括することが難しい発言が多かったからではないかと考えています。

実際、香山さんの言葉に接すると、一つの事象についても複数の思いが巡り、落としどころが見つからないことが苦痛でもなく、時間が過ぎていく感があります。

いまどき、とても贅沢なことではないでしょうか。

*「ハーバードビジネスレビュー」編集長である岩佐文夫さんのお力添え、プロの「質問力」にも感服しました。

*語り手としての岩佐さんに興味を持たれた方も多かったと思います。                       「ネット上で『言葉』ばかり流通して『文脈』が通じなくなっている」という一言など印象的でした。